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ヘルスリテラシーを高めて、健康のためのより良い意思決定を

目次

“ヘルスリテラシー”という言葉をご存知ですか?

ヘルスリテラシーとは、健康に関する情報を獲得し、それを理解して評価し、活用するための知識、意欲、能力であり、それによって、日常生活におけるヘルスケア(医療や介護などのケア)、持病予防、健康増進について判断をしたり、意思決定をしたりして、生涯を通じて生活の質を維持・向上させることができるものと言われています。ヘルスリテラシーがある人は、自分の健康のために適した行動を選ぶことができますが、その情報を知っているか、知っていないかで健康を左右する恐れがあるため、「健康を決める力」とも言われます。

ヘルスリテラシーが低いと・・・

国際的に注目されているヘルスリテラシーですが、日本のヘルスリテラシーは他国と比べて低いといわれています。中でも日本とヨーロッパで特に差が大きかったのは「病気になった時、医師等の専門家に相談できる」という項目についてで、日本では6割の方が難しいと回答しています。

ヘルスリテラシーが低いと、健康のためにより良い意思決定ができないため、よりリスクの高い行動を選ぶことに結びつきます。そのため、健康を損なったり、健康管理ができなかったり、入院が増えたりしてしまいます。以下に挙げる5つのチェック項目に一つでも当てはまる方は注意が必要です。

 

▶︎検診などの予防サービスを利用していない

▶︎流行するインフルエンザなどの初期症状を把握していない

▶︎医師や看護師に自分の心配事を伝えにくい

▶︎病気や治療について十分に理解できていない

▶︎薬の特徴を理解していない

社会参加がヘルスリテラシーを引き上げる?

ヘルスリテラシーの能力を維持する上で、日常的な情報収集や文化的活動、市民活動への参加、余暇の過ごし方などがどのように影響しているかを、イギリスの大学「ユニヴァーシティ・カレッジ・ロンドン」が研究しました。その結果から、高齢者にとってインターネットや本等を利用した情報収集と、市民活動や余暇活動、文化活動などの社会活動に参加することがヘルスリテラシーを維持・向上するために効果的と示されています。 特に文化的な活動に参加することは効果が高いとされており、たとえば映画館や劇場、ギャラリー、博物館に行く等の活動が、高齢者のヘルスリテラシーの向上につながるとされています。